かつて若者の間で夏の風物詩として親しまれた青春18きっぷ。
しかし近年では、「コスパが悪い」という声が少なくありません。
最近こういった記事とか出てきたよね??
ねぇ、グリーンリーブはどう思う?
うーん…まあ確かに鉄道縮小のニュースがここんとこ相次いでいる、最近の若い人の傾向的に見ていればたしかになぁと思う。
実際に利用してみた経験者は、どのような感想を持っているのでしょうか?
結論から言えば、青春18きっぷは年々コスパが悪化しているのは事実!
ええ・・・!
まあまてまて!
確かに悪くなっているけど…でも必ずしも悪くなっただけじゃないんだぜ!
本記事では、青春18きっぷの利用経験者を取材し、そのリアルな声を徹底検証します。
果たして、青春18きっぷは本当にコスパが悪いのか?悪くなった理由とかを本当にお得な使い方を探ります。
青春18きっぷを検討している方はもちろん、かつて利用したことのある方も必見です。
青春18きっぷが本当にコスパ悪いのか、真実を知りたい方はぜひ読み進めてください。
今回の記事は独断と偏見な要素が多く含まれるので、あっていない可能性が高いと思ってください。
青春18きっぷがコスパ悪くなって魅力が減った理由
青春18きっぷが昔に比べて魅力が減ったと感じている人は多いのではないでしょうか。
確かに、格安で日本全国を旅することができるという点では魅力的ですが、近年は様々な要因によって、そのコスパが悪化しているのは事実です。
現実的に社会人が5回も使う人は少ない
コスパの面にまず実情から言ってしまうと
18きっぷが5回全部丸々使う人が少ないね
確かに多くの人はピーク時すぎたあたりで売りますよね…!
まず個人的に青春18きっぷじたいそのものが5回分全部使い切っている人ってあんまりいないという話。
多くの人はピーク時に金券ショップで売ってしまうことが多いので実際に2~3回ぐらいか使い切るにしても複数人が多いです。
あとは稀にきっぷを売るのがめんどくさいので普段のきっぷとして再利用している人もいるね
仕事の生産性がかなり大きい
なんでこんなに5回使い切る人が少ないかと言えばだが、一番の原因はやっぱ仕事。
みなさんも御存知の通り日本って仕事ばかり人生で休みが昔から極端に少ない社会でもあります。
最近は減ったものの、まだまだ休日出勤や残業、有給取りにくいといった風習も残っています。
特に一番でかいのは残業と休日出勤かなということ
これが青春18きっぷとどうつながるの?
まず大きいのが体力面。
実は18きっぷって結構体力使うんですよね…!
- 幹線のローカル線区間での混雑(静岡地区や岡山地区など)
- 座席のグレードも最低限なので乗り心地も悪い
- 時間もかかるので座る時間と立ちっぱなしの時間も長い(つまり歩けない)
- ノリ特はマジ最悪
など、体力勝負な面があったりします。
社会人は学生に比べて体力は落ちていること、脳の疲労も凄まじいのでやっぱ乗るパワーというのがなかったりします。
あとは前述の通り、時間もかかるのと仕事に時間が追われているため本来やりたいことに最優先する結果総合面のコスパが悪いということになります。
5回という中途半端も
あとはそもそも5回というそのものって1人の利用者からすれば結構使いにくかったりします。
高校生や大学生だったら長期休暇とかもあるので1人でも全然いけますが、社会人になると5回というのは全部使い切るのはしんどかったりします
ただし学生でも部活とかだったら社会人と一緒かも
実際に社会人での経験をするとね…せいぜい3回ぐらいが限界だなと感じました。
やっぱり?
まず買う方の多くは旅行や実家に帰る人です。
繁忙期の飛行機やバスが高いので少しでも安く抑えたいというために1回の出来事で終わらせていく人が多いです。
というのも旅行とか実家に帰るにしても大体3~5日程度が多くその場所に滞在することほとんどなんで、このときで使い切ることは難しいです。
金券で買うときも大体残り1~3回(4回分残っていることは少ない)になっているケースがほとんどなので、そのときだけ使いたいという人がみんな同じだなと感じてます。
ほかにも1~2回は需要が大きいから高く売れるのも理由かもな
やっぱみんな金かぁ
新幹線開業が相次いで今まで走っていた在来線が第3セクターに移行してしまった
2つ目は新幹線という存在でしょう。
ここんとこ20年の間でどんどん新幹線が開業しているわね
それで並行している在来線ってどうなるの?
だいたい多くのケースだと、第3セクターに切り替わっているので乗れなくなっているね
これ結構18キッパーからすればきつい仕打ちね
どんどん年々不便になっているということ?
基本的に18きっぷはJRの区間しか使えないため、移行した第3セクターは別会社になるため新幹線開業後は基本的にその区間は使えなくなります。
移行した第3セクター区間はいずれも重要な幹線(江差線のみ地方線)を移行したものなので、大移動するための手段が地方を中心に難易度が上がってきています。
特に北陸と東北の18きっぷ移動は厳しいね
もちろん一部区間は条件を満たせば乗ることもできますが、いずれにしろ第3セクターに移行した区間での乗り通しはほぼ不可能に近いと言ってもいいでしょう。
ローカル線の廃線が加速している
最近ローカル線の廃線よく聞くようになったよね?
やっぱ5年前のコロナが原因?
これについてはコロナ以前からある話で、なんなら青春18きっぷが誕生したときから路線が縮小してきています。
実際に1980年代は国鉄は特定地方交通線として続々と廃線して来ましたが、1990年代後半から2000年代はあまり廃線に行われてきませんでした。
しかし2015年のJR北海道の廃線ラッシュを機に再びローカル線が削減され、2020年代になるとこれまで新幹線中心ビジネスで安泰と思ったJR東日本も西日本もコロナがきっかけに廃線を進めていく方針へ変わってきました。
これまでもJR東日本も西日本も廃線をちょくちょくやってきたけど、いよいよ危険信号になってきたのでどんどん増えていくと思うよ
都市内でも本数がどんどん減ってきている
近年は都市部の路線でも、本数が減っている傾向があります。
これは、コロナの影響だけでなく、前々から利用客の減少や合理化などの理由によるものです。
コロナになってから減ったのはよく聞くけど、これ以前からあったの?
厳密に言ってしまえば前倒しになったのが正しいね。
やっぱ運転士も車掌も今の御時世で人手不足だし、あとはその車両のメンテナンスや固定資産税も高いのも理由だろう。
実は今の運行体制「朝夕が多い、昼が少ない」というのは鉄道会社からすればかなり非効率であり、コスパも悪かったりします。
朝夕とかは人が多すぎてトラブルしまくって損害費用も馬鹿にならない、逆に昼間は空いていて実は運行するだけ赤字なんじゃないかなぁと感じます。
実際に2022年~2024年のダイヤ改正では朝夕が減っただけじゃなく、18きっぷが最も気にしなければならない昼間でも本数が減ってきています。
そのため、以前よりも待ち時間やタイミングを図る必要があるため青春18きっぷを使ってスムーズに移動することが難しくなっています。
つまり何が言いたいかと言えば、都会でも計画的に動きを取らないと時間をロスするよってこと。
駅員に提示するのがマジでめんどい…
青春18きっぷは、改札を通る際に毎回駅員さんに提示する必要があります。
これが地味にめんどくさくて、嫌に感じる人も多いようです。
え!?18きっぷって自動改札通せないの!?
あれ普通のきっぷのように見えるけど、昔ながらのはんこを押していく方式なんじゃよ。
なんでこんなめんどくさいことするんだろう・・・
改札を通せない理由はいくつかあるが、大きいのは不正防止と全国に行う場合に機械のお金があまりにも高いのが理由でしょう。
18きっぷはルール上複数人も使えるので、お1人様が利用前提となる自動改札だと情報処理が対応してません。
なので都会の混雑している駅だと、行列に並ぶ必要があったり、駅員さんの対応を待つ時間が長くなったりすることもあります。
これは今回解説しないけど、今後はQRきっぷになればで変わってくるかもね
高速バスや格安LCCの存在、夜行列車の絶滅
そして最大の理由が…高速バス、LCC、ビジネスホテルと言った新たな手段が増えてきたのが一番大きいと言えます。
ビジネスホテルについてはあんまり関係なさそうですが…これは昼間の利用者から見ればの話で…夜行は結構影響でかいです。
かつては、18きっぷのお供とも言える便利な夜行列車が数多く運行されていましたが
近年では夜行列車の廃止が相次いでおり、青春18きっぷを使って夜間に移動する選択肢が減っています。
ムーンライトながらとかは見ている感じ毎回満員乗車になっているけど、どうして廃止されたんだろう?
どうしてだと思う?
うーん・・・ここはあえて利用者の減少?
うーん!半分正解だね。
夜行列車が減ったのには3つ理由があり
- 格安ホテル、LCC、高速バスの登場で安くて快適な旅の選択肢が現れてしまった
- 線路の保守時間、人手不足、高度技術化で時間を要するになった
- 夜行でできる快速とかは利益が低く、費用対効果に絶妙に悪い
ということから夜行列車がなくなったのが大きな理由。
ちなみに夜行快速だけじゃなく寝台列車も同様にコスパの悪さからどんどん廃止されています。
たしかに最近のあたしの友人とかもLCCとか高速バスで移動する人増えた気がする
最近はタイパとコスパを両方重要視する人も多くなっているので、JRからも新幹線や子会社の高速バスなどにも手を付けるようになったね
夜行バスと夜行列車セキュリティ面も…
あとは夜行列車の最大の弱点はやはりセキュリティ。
これは深夜バスでも同様に言えるわけですが
今の時代クレジットカードとか携帯電話が最も情報資産が高いので盗まれてしまう可能性だって十分にありえます。
なので夜寝ながらの移動というのは本当に危機感を感じるという人は増えているのも事実です。
私だと寝るときは最低でも個室じゃないと嫌だなぁ…
というように同感する人はいるのでしょうか?
夜行快速や深夜バス「4列や3列」とかは完全にオープン状況だったので椅子に座って寝るのがキホンですが、まあこれも睡眠の質がかなり悪そうだなと想像がつきます。
実際に管理人の父もムーンライトながらに乗ったことあるみたいで「乗り心地は悪い」とつぶやいていました。
あとは寝台でもやはり移動しながらなので、寝心地は固定になるホテルに比べてどうしても悪くなります。
最近は健康志向になる人もどんどん増えてるし、これは仕方ないかもな
最近ロングシートの車両がかなり増えた
近年は、普通列車のロングシート車両が増えています。
特にJR九州や北海道などではロングシート車両どんどん進めているね…!
ロングシート車両は、座席数が多く、乗車人員を多く収容することができますが、転換クロス席に比べて快適性が劣ると感じる人も多いようです。
窓側と反対に見るわけだからやっぱその声多そうね…
あとはロングシートってやっぱ背もたれの高さが低かったりする車両も多いので座り心地も良くない
特に、長距離移動の場合は、座席の広さやリクライニング機能などが重要になってくるため、ロングシート車両はデメリットとなります。
障がい者は障がい者割引があるためより距離稼がないとお得にならない
障がい者の場合は、障がい者割引を利用することで、青春18きっぷよりも安く長距離移動することができます。
障がい者割引は条件にもよるが、本人だけの乗車の場合は101kmを超えると半額になるというもので、青春18きっぷよりもお得に移動できる距離が長くなります。
18きっぷが元取れる距離 | 本州3社 | 本州3社地方交通線 |
---|---|---|
普通の乗車券 | 141km以上 日帰り往復で71km以上 | 129km以上 日帰り往復で71km以上 |
障がい者割引 | 261km以上 日帰り往復で71km以上 「割引適応で141km以上」 | 238km以上 日帰り往復で65km以上 「割引適応で129km以上」 |
普通の乗車券 | 障がい者割引 | |
---|---|---|
本社3社 | 141km以上 日帰り往復で71km以上 | 261km以上 日帰り往復で71km以上 「割引適応で141km以上」 |
本州3社地方交通線 | 129km以上 日帰り往復で71km以上 | 238km以上 日帰り往復で65km以上 「割引適応で129km以上」 |
230kmも…!?
あたしだったら新幹線かなぁ~
まあこれは片道の運賃なので、日帰りでいけば70km以上に超えれば元取れる
工夫次第だと18きっぷの方が安い場合もあるのね
障がい者割引は普通乗車券と同様に適用されるので特急や新幹線券などは乗車できる一方で、青春18きっぷのように自由に路線を選ぶことはできません。
あとは大都市だけとかなどは途中下車が適応されない…
どっちを選ぶかは悩むね…
詳しいことはこちらに記載しているのでそちらからどうぞ!
それでも18きっぷにも強みがあることを忘れない
ここまで、青春18きっぷのデメリットやコスパ悪化について解説してきました。
しかし、18きっぷにはデメリットだけではなく、依然として魅力的な点もたくさんあります。
キホン自由!
18きっぷ最大の利点は、JR線の普通列車であれば、乗車券の有効期間内であれば乗り降り自由であることです。
時間やルートを気にせず、自由に旅を楽しむことができます。
思いつきで下車して観光したり、寄り道したりすることも可能です。まさに、旅の自由度を最大限に味わえると言えるでしょう。
繁忙期だと最高なコスパ、高速バスよりもタイパになる場合も
18きっぷの発売時期である夏休み、冬休み、春休みは、旅行のピークシーズンです。
この時期は、航空券や高速バス、ホテルの料金が高騰し、予約も困難になります。
しかし、18きっぷであればこれらの心配はホテルを除けば無用です。
格安で移動することができ、さらに渋滞の影響を受けにくいというメリットもあります。
長距離だと高速バスやLCCとあんまり変わらん気がするけど…
高速バスの場合、渋滞によって大幅に時間が遅れることも少なくありません。
そう考えると、18きっぷの方が時間的にもお得になる場合もあります。
実は本体そのもの値上げそのものは1986年から変わってない
18きっぷは、1986年に発売されて以来、本体価格はほとんど変わっていません。
値上げが行われたのは、消費税率引き上げに伴うもののみです。
価格 | |
---|---|
1986年 | ¥11,000 |
1989年 | ¥11,300 |
1997年 | ¥11,500 |
2014年 | ¥11,850 |
2019年 | ¥12,050 |
1986年との差 | ¥1,050差 |
いずれもこのときに消費税やっていたね…!
おのれ消費税…!
こら!人前で政治的な話をしないの!
つまり、物価上昇を考慮すれば、相対的には値下げされていると言えます。
近年は様々な交通手段や宿泊施設の選択肢が増えましたが、18きっぷという選択肢は依然として価値があります。
こういった方は18きっぷがおすすめ
最後は青春18きっぷのおすすめする方を解説して終わりたいと思います。
電車の旅が好きな方
青春18きっぷの魅力は、なんといっても電車に乗るのが好きな方にとってたまらない点にあります。
新幹線や特急列車ではなく、普通列車や快速列車に揺られながら、車窓からの景色を楽しむことができます。ゆったりとした時間が流れる車内で、読書や音楽鑑賞、ただ何もせずに景色を眺めるのも良いでしょう。
途中下車も楽しみたい方
青春18きっぷは、途中下車も自由自在です。
観光地が多い路線を選べば、電車旅と観光を同時に楽しむことができます。
例えば、東海道本線であれば、横浜、藤沢、小田原、熱海や富士、浜松、名古屋、京都など、魅力的な観光地が数多くあります。
普通乗車券では初乗り料金や短距離で毎回乗り降りするたびに割高になるため、途中下車が多い場合は、18きっぷの方がお得になる場合も多いです。
また、大都市近郊区間においても有利で、普通の乗車券だと途中下車がすることができませんが、18きっぷだと通常通り途中下車することができます。
色んなところに乗り降りして楽しむ方にも18きっぷは魅力的な選択肢とも言えるでしょう。
鬼畜企画に挑戦したい方
近年、Youtuberを中心に、青春18きっぷを使った鬼畜企画が人気を集めています。
例えば、「東京駅から大阪まで18きっぷで何時間で行けるか」という企画に挑戦したり、「18きっぷを使って○○日間で○○県全駅制覇を目指す」という企画に挑戦したりするなど、様々な企画が考えられます。
コスパの面で見てしまえば微妙だけど、自由度が高いというのは忘れてはいけないね。